インヒューマン・ランペイジ [ ドラゴンフォース ] |
点数…87
イギリスのメロディックスピードメタルバンド、ドラゴンフォースの3rdアルバムです。
この記事を書くにあたって改めて調べてみるまで、アメリカ出身のバンドかと思っていました。どこと間違えたんでしょうね。
香港出身のハーマン・リを中心に結成されたということで、多国籍バンドではあるのですが。すみませんでした。
1stアルバム時点から非常に曲のスピードが速くメロディーもキャッチーということで、新世代のメロスピ界を背負って立つバンドとして日本でもかなり受け入れられていました。
4thアルバム後にボーカルのジッピー・サートが脱退しており、この前後ごろから疾走のみという感じではなくなってきているようです。あまりそれ以降のは聴けていないので言及できませんが…
この3rdアルバムは日本盤ボーナストラックを含めて9曲入りです。
メロスピバンドにしては少ないかもと思われるかもしれませんが、これは1曲辺りで6分越えの曲が珍しくなく、7分8分当り前という結構長尺曲が多いことに由来します。
ボートラを除けば最後の曲である「Trail Of Broken Hearts」以外は全部疾走曲という、メロスピ好きにはありがたいアルバム構成になっています。
曲自体も総じて出来がよく、序盤からギターもキーボードも暴れまくって凄まじく速いです。
こうした彼らのスタイルはそれ自体が個性となっており、Dragonforceを気に入ったから似た感じのバンドを教えてくれとなった時にも、ぱっと該当しそうなバンドが私には思いつきません。PowerquestやDragonland辺りならどうだろうとは思いますが、そこまで近くないんですよね。
さてアルバムの曲に関しては、PVでその速さと技巧が確認できる「Through the Fire and Flames」が人気です。間奏部分では顔とギターを弾く手元が別画面で見られて楽しいですよ。
個人的に最も好きなのは「Operation Ground And Pound」。
彼らの曲で共通しているのが、Aメロの次に来るBメロの時点でサビかと間違えるぐらいのキャッチーな良メロが入っており、そこからさらに盛り上がるサビが来るという、非常に印象のよい構成であることですね。
この曲もBメロの時点で高音炸裂。というかCメロまであるのかと思わされるメロディーが続いてサビへ突入。おいしい展開です。
これが逆で、Bメロかと思ったらサビだったりするとがっかりするわけですが、彼らにはそんな心配は無用ですね。
特に好きな曲は、
「Through the Fire and Flames」、「Storming The Burning Fields」、「Operation Ground And Pound」、「The Flame Of Youth」。