犬神サーカス団「グレイテスト・ヒッツ」

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点数…86

日本のロックバンドの犬神サーカス団のベストアルバムです。
20年以上のキャリアを持つベテランバンドで、現在は犬神サアカス團と改称して活動されています。メタル要素も多分に含んだバンドかと思いますのでここで紹介させてもらいます。

かつて歌番組「うたばん」に出演したときに、強烈なキャラクターと楽曲で評判となったバンドですね。大正浪漫的なそのビジュアルも魅力です。「うたばん」には何回も出演していたとは今回初めて知りました。松田聖子の「夏の扉」を歌っていた回は見ていたことを覚えています。

ボーカル犬神凶子さんの柔らかさを備えた伸びやかなボーカルはかなり聴きやすいです。歌謡曲のテイストを含んだどこか哀愁を感じさせる楽曲に情念がこもっており独特の世界観を形成しています。今作では「赤猫」「鎮魂歌 ～レクイエム～」「カナリヤ」などで顕著です。

本作はインディーズ時代からの作品とメジャーデビュー後のシングルや未発表曲を集めたベスト盤。全部で18曲も収録されています。

「ロックンロール・ファイヤー」「最後のアイドル」はメロスピばりにテンポが速く、ドラムの手数の多さもメロディアスなギターも堪能できる魅力的な曲。後者の「オーオーオー」というコーラスもメロスピ的。

「でもわざとじゃない」「最初の扉」のようにセリフがかなりの部分を占める曲もあって独特です。「最初の扉」はシングルにもなっただけあってメロディーが親しみやすくていいですね。
こちらもメロディーがいい「赤い蛇」もいきなりセリフから始まっており、初めて聴く人をビビらせるのは確実でしょう。

「洗脳」「命みぢかし恋せよ人類！」などはダークな歌詞であっても異様に明るく歌われていて、聴いていて心がザワザワとしてきますね。

未発表曲3曲の中で個人的に最も好きなのが「ウロコの女」。これはテンポも速くサビもキャッチーな良曲なのです。ギターソロも強烈。そして特に最後のサビ前のCメロがかなりのクサメロになっていて、何度もリピート再生してしまうぐらいです。

速い曲から独特の構成の曲、じわじわと迫ってくるような曲などが収録されていて、バンドの様々な魅力を凝縮したベストアルバムと言えます。

特に好きな曲は、
「命みぢかし恋せよ人類！」、「最後のアイドル」、「ロックンロール・ファイヤー」、「ウロコの女」。