Nemesis「Goddess Of Revenge」

点数…83

チェコのメロディックスピードメタルバンド、ネメシスの1stアルバムです。

1stとはいうもののリリースしたのはこの1作のみで、バンドはSymphonityに改名しています。Symphonityの方はAvalonから日本盤が出ていますのでそちらで馴染みのある方もいるかと思います。
Symphonityはかなりのクサメロが入ったアルバムを出していましたが、前身であるこちらのNemesisの時点でなかなかの内容のものをリリースしていました。本作も日本盤が出ています。

序盤は2~4曲目までいきなり疾走曲です。
「Servant Of Will」は演奏も美麗でサビもなかなかなじみやすい曲。「Desert Of Your Sins」は哀愁の漂うメロディーが魅力。サビがしつこく頭に残ります。「Queen Of Fate」は思い切り速くしてきた曲です。キーボードが大忙しで面白いですね。3分半で駆け抜けていきます。

アルバム中盤は6分以上の長尺曲が並びますが、その中にも速めの曲もありますし、構成の工夫も見られます。

終盤に入り「Heaven’s Fall」、この曲が最も好きですね。明るさと悲しさが一緒にやってきたような独特なメロディーです。ボーカルの声質に起因しているところもあるのでしょうが。サビに入るとパッと爽やかになります。メロディーがかなり良く、元気が湧いてくるようです。クサさも本作収録曲の中でトップクラスと言えます。

バラード曲の「Rain」は各所で評判を呼びました。ピアノに乗せて泣きのメロディーを切々と歌い上げるボーカルがマッチしています。ボーカルは他の曲でもやや弱々しいのですが、この曲に関してはそこがいいと思えますね。曲が進むにつれてどんどん壮大になっていく楽曲です。日本盤にはチェコ語バージョンがボーナストラックとして収録されています。

全体的に音質はやや粗い印象ですが、速めの曲も多いですしメロスピ好きならばチェックしておいていいアルバムかと思います。

特に好きな曲は、
「Servant Of Will」、「Queen Of Fate」、「Heaven’s Fall」