Edenbridge「Sunrise In Eden」

点数…75

オーストリアのメタルバンド、エデンブリッジの1stアルバムです。
シンフォニックメタルバンドの括りになることが多いですね。サウンド面では確かにそうかもという感じですが、クワイア要素はそこそこ。

女性ボーカルのサビーネ・エデルスバッカーは美しい歌声が評判です。
AngraやPower Questのアルバムにゲスト参加していたりしますので、名前を聴いたことがある方も多いでしょう。

アルバムとしてはあまり疾走曲がありません。
ミドルテンポの曲が多いですし、Rhapsodyのようなシンフォニックメタルを想像していると、全く違った感覚になります。

ですのであまりメロスピ好きな私としては評価が高くならないのですが、各楽曲のメロディーは結構いいですね。
クワイアが効果的な「Holy Fire」や、癒しの曲としてアルバム内でも世間的評判のいい「Forever Shine On」がいいですね。
後者は特にサビーネの柔らかな声質とよく合っています。バンドのことを知らない人が聴いても、メタルバンドとはわからないのではないでしょうか。

数少ない疾走曲としては1曲目の「Cheyenne Spirit」があります。とはいえそれほど速いわけでもないので、相対的な話です。
この曲は特にサビのメロディーが美しく、天に溶けていきそうな独特の浮遊感。電気みたいなキーボードの音も面白いです。
5分を過ぎたあたりからいきなりクサさが増すのですが、その後すぐにフェードアウトしてしまうのが残念ですね。

5曲目の「Midnight At Noon」も割と速め。歌メロがサビーネの歌声1本としているため少し印象が薄い感。
コーラスやハモリがあればもう一段階、個人的な評価が上がっていました。最後のサビで転調するのもいいのですが、転調した途端に終わってしまうのも不思議な構成です。

アルバム最後を飾る「My Last Step Beyond」は10分越えの大曲。
特にスピード曲というわけではありませんが、ファンタジー映画の終わりのような壮大なスケールを感じさせる楽曲。
随所で入る歌メロのハモリが曲の格を上げているように思えます。

好きな曲は、
「Cheyenne Spirit」、「My Last Step Beyond」