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点数…90
イタリアのメロディックスピードメタルバンド、ヴィジョン・ディヴァインの3rdアルバムです。
1st2ndで歌っていたファビオ・リオーネが脱退し、新たに入ったボーカルがミケーレ・ルッピです。彼の超絶ボーカルが話題となり、一気に知名度を上げたアルバムでもあります。
序盤から小気味よく「The Secret Of Life」「Colours Of My World」と速めの曲が続きます。ボーカルと同じく新加入のキーボードも歌メロの後ろでピロピロと主張が激しいのですが、曲とマッチしていてかなり効果的です。
珠玉の名曲と言えるのが「La Vita Fugge」「Shades」の2曲。
「La Vita Fugge」は今作のハイライトともいうべきハイスピードな楽曲。サビメロが非常にキャッチーです。ボーカルについては後述しますが、特に最後の高音ロングトーンに驚かされます。
「Shades」はサビのクサメロが群を抜いています。「Reaching for visions of the path we walk through~♪」の階段のように上がっていくメロディーの高揚感はなかなか出せるものではありません。メロディーの良さもさることながら、ミケーレ・ルッピの素晴らしい歌唱力がこの楽曲を成さしめているわけで、他のボーカルだったらどうなっていただろうかとたまに考えます。
最後の「Identities」はバラード曲ですが、なかなか聴きやすいメロディーが序盤から展開される良曲。ですがこの後にシークレットトラックがある関係で、無音の部分を含めて15分もあるのがネック。この部分は別トラックにしてくれればいいのに。
個人的な話になりますが、私がメタルを聴き始めるきっかけになったのが先ほど書いた「La Vita Fugge」という曲です。
私はカラオケ好きで上達を目指していた時期がありました。2ちゃんねるのカラオケ板というところに高音ボーカルに関するスレッドがあったので、そこを読んでいたところ、お手本のようなうまいボーカルという形で紹介されていたのが本作のボーカルを務めるミケーレ・ルッピ。そしてちょうどYoutubeのこの曲のリンクがあわせて貼られていたわけです。
高音をごく自然に苦もなく出しており、さらに安定したロングトーンにさらにビブラートもつけちゃうという歌唱力が羨ましくなったものです。と同時にこの音楽のジャンルがメタルであることも知り、「メタルって結構いい曲があって聴きやすいんだな」という認識にもなりました。こういう曲をもっと聴きたいと思って徐々にCDの枚数が増えていき、ついにはこうしてメロスピに関するブログを書くまでになりました。ミケーレ・ルッピがいなかったらこのブログはなかったでしょうね。
特に好きな曲は、
「The Secret Of Life」、「Colours Of My World」、「La Vita Fugge」、「Shades」。