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点数…90
オランダ出身のロックアーティストであるヴァレンシアの1stアルバムです。
日本でもヒットしたということでご存じの方も多いのではないでしょうか。私が初めて彼の曲を聴いたのは、中古で買ったラジオ局のコンピレーションアルバム「ZIP FM 10th Anniversary Special CD」にこの表題曲「Gaia」が収録されていたのがきっかけです。何の気なしに聴いたらかなり気に入りました。曲「Gaia」の最後の方を聴いていると女性ボーカルなのかと思ったぐらいです。結構CDを集めていたので今後も感想は書けると思います。
Queenの影響を強く受けており、ピアノやコーラスを積極的に取り入れていて美しさを感じさせます。一時期商業ロック路線が強かったり、弟とのメタルプロジェクトを行ったりと幅広い音楽性を持っていますが個人的には本作のような気品すらあるポップな楽曲が好みですね。
今作の中で名曲としては「Tere」と「Gaia」が双璧ですね。どちらもPVがありますし。
「Tere」はサビでアップテンポになる美メロの楽曲。コーラスが特に美しくクセになります。サビの後半なんかはクサメロさも感じさせて何回も聴きました。6分ほどの曲ですが退屈しません。
「Gaia」はゆったりとした雰囲気からこちらも美メロの連発。エフェクトからコーラスの入れ方から何もかもが効果的です。そもそも歌がうまい。声色も使い分けていてどれだけ才能があるのかと驚かされます。最後は聖歌のような荘厳かつ爽やかさもある終わり方で素晴らしいですね。
インストもありますが全体的に聴きやすい曲ばかりで、ワチャワチャとした遊び心が感じられる「Scaraboushka」は曲自体もよく印象に残ります。優しい仕上がりでメインにはならないまでもアクセントになっている「T’ kylah」も落ち着きます。「Gaia」の前で少し影が薄いかもしれませんが「Mr. 1999」は電子音が意表を突き、サビのハモリが気持ちよく聴けますね。
「My Heart Is In Your Hands」は美しいバラード曲です。しかしなぜか強烈な90年代臭を感じてしまいます。昔のトレンディードラマで流れていそうな曲で、時代の変化からは隔絶されている気がします。
「Nathalie」は実はシングルになっていまして、こちらはピアノがバックですが演奏が抑え気味でヴァレンシアのボーカルを堪能できます。コーラスがやや他の曲より少なめですね。いいバラードですがなぜこちらをシングルカットしたのかはよくわかりません。
ヒットして数が出回ったので今でも比較的安価で購入できるこの「Gaia」ですが、収録された曲は粒ぞろいと言えます。
特に好きな曲は、
「Tere」、「Scaraboushka」、「My Heart Is In Your Hands」、「Mr. 1999」、「Gaia」。