Versailles「JUBILEE -Method of Inheritance-」

点数…84

日本のヴィジュアル系メタルバンドであるヴェルサイユのメジャー1stアルバムです。

2012年の活動休止から2015年に復活して今も活動しています。本作は2010年1月リリースで、活動休止までの2年前という時系列になりますが、メジャーデビューしてから活動休止までそう考えると早いですね。

メジャーデビュー当時は私もかなり注目していてこのアルバムも発売して割とすぐに購入したのですが、実は期待ほどピンとこなくて、少し熱が減退していったのを覚えています。ベースのJasmine Youさんがメジャーデビュー後の2009年に死去して、個人的に虚しさを感じていたというのもあったように思います。

スケールの大きな楽曲が多く、激しい演奏も多めでメタル路線と言って差し支えないでしょう。ボーカルKAMIJOの声がそれほど大きく入っておらず、クワイアや演奏の方の音が大きい印象を受けます。CRAZEの前のBODYほどではないですが。

1曲目の「God Palace -Method of Inheritance-」が10分越え、シングルの「Prince & Princess」からアルバムバージョンで収録の「PRINCESS -Revival of church-」が8分越えと長尺曲もありますが、全体では1時間ほどにまとまっています。冒頭から10分越えで驚かせてきますね。

メジャーデビューシングル「Ascendead Master」が素晴らしいメロスピ曲であったためにアルバム全編でこうした曲を期待したのですが、実際はそういうわけではなかったですね。良質な内容だとは思いますが。
「Ascendead Master」がサビで破壊力とクサさを備えて名曲であり、その路線だと「Catharsis」がクワイアを入れ込んだシンフォニックな名曲です。アルバム前半では、このヴィジュアルにぴったりな曲「Rosen Schwert」や、正統派な「愛と哀しみのノクターン」などが聴きやすかったです。

後半はバラード曲が入ったりテンポを落としてくるので個人的にはあまり聞き返さないのですが、その中でも「PRINCESS -Revival of church-」は長尺メロスピ曲で感動的なメロディーを持っています。

特に好きな曲は、
「Ascendead Master」、「Catharsis」、「PRINCESS -Revival of church-」