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点数…83
日本のヴィジュアル系メロディックスピードメタルバンド、ヴェルサイユの1stアルバムです。
インディーズから出ていましたので、メジャー1stアルバムは2010年の「JUBILEE」です。
デビューから結構話題になったバンドですのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
ヴィジュアル系バンドLareineでボーカルをやっていたKAMIJOと、同じくヴィジュアル系で活躍してかつてよりメタル好きのHIZAKIを中心に結成。
中世のフランスっぽいその見た目のインパクトも絶大ですが、各楽曲がハイレベルのメロスピということでヴィジュルアル系ロックバンドの枠に収まらずにメタル路線を貫き続けていました。2012年に活動休止しましたが2015年に復活。
全部で7曲入りです。冒頭にインスト曲が入り、2曲目の「The Love from a Dead Orchestra」が始まるとその説得力は絶大と言えます。有名どころのメタルバンドの引けを取らないような、各楽器が主張した迫力のあるイントロが展開されてきました。全体的に激しい音作りですがときおり入るピアノの音が落ち着きます。
疾走曲では「Shout & Bites」「BEAST OF DESIRE」「The Red Carpet Day」が挙げられます。
「Shout & Bites」はシンフォニックだったりデス声が入ったりといろいろ取り入れています。サビが逆にオーソドックスなメロスピ曲。「BEAST OF DESIRE」は特に速いですね。哀愁を含んだ爆走曲です。
「The Red Carpet Day」は今作では最も好きな曲。クサメロ度合いでもピカイチでしょう。こういう路線を求めていました。後にシングル「ROSE」に再録版が収録されますが、あちらはボーカルの音が大きめなのに対して本作では演奏と同じぐらいのバランスになっています。
最後の「Sympathia」はバラード曲なのですが、KAMIJOの歌い方からLareineを想起せずにはいられませんでした。「フィアンサーユ」とかを思い出しますね。
1stアルバムにしてはやたらと質の高い内容で、メロスピ路線は大いに歓迎するところでした。
本作ではボーカルKAMIJOの声がややくぐもっている感があるのですが、Lareine時代から彼のボーカルは嫌いではありませんから安定して聴けました。後の作品ではさらに上達しています。
特に好きな曲は、
「The Love from a Dead Orchestra」、「Shout & Bites」、「The Red Carpet Day」。