【中古】洋楽CD ラプソディー・オブ・ファイア / トライアンフ・オア・アゴニー
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点数…84
イタリアのシンフォニックパワーメタルバンド、ラプソディー・オブ・ファイアの7thアルバムです(Rain Of A Thousand Flamesを4thとしてカウントした場合)。
名前にOf Fireを新たにつけての出発となった作品であり、ダーク・シークレット・サーガの2枚目ですね。
シンフォニックメロスピバンドと認識されてきたRhapsodyでしたが、今作はミドルテンポの曲が多く、メロスピ好きを戸惑わせました。
2006年の作品ですが、この時期はAngraが「Aurora Consurgens」、翌年にSonata Arcticaが「Unia」をリリースするなど、これまでメロスピの象徴のような扱いだったバンドが、ややメロスピなのかどうか疑問符が付くようなアルバムを出したこともあり、メロスピ界の流れも変わってきていた時期だったと思います。
とりあえずこれらのバンドのアルバムを買っておけばメロスピ好きは安心、という状況ではなくなったきっかけの1枚だと思います。
Rhapsody Of Fireの本作、まずジャケット裏の曲目を見たときに、曲多いなーというのが第一印象でした。
日本盤はボーナストラック含めて14曲。ボーナストラック3曲については、1曲は本編収録曲を短くしたもので、1曲は新曲、そしてもう1曲は収録曲のイタリア語バージョン。最後のはなぜ収録したのかよくわかりませんね。
本編が11曲ですが、メロスピ曲と言えるのが「Triumph Or Agony」と「Heart Of The Darklands」の2曲のみ。
ボーナストラックの「Defenders Of Gaia」もなかなか速いですから、実質3曲ですね。
「Triumph Or Agony」は重たく迫力のあるイントロから割と早くサビへとなだれ込みます。メロディーのクサさはそれほどでもありませんが、過去作と比べて特に劣っているとは思いませんし、アルバムのツカミとしてはなかなかだと思います。
「Heart Of The Darklands」はリフからサビからとにかくわかりやすいメロディーです。覚えやすくもありますが、このアルバムといったらこの曲!となるほどのパワーまではありませんかね。佳曲ではありますが。
ボートラの「Defenders Of Gaia」は過去作の「Knightrider Of Doom」のギターソロで出てきたメロディーをそのままサビとして採用するという、珍しい試みの曲。あそこはいいメロディーでしたので曲自体もなかなかのクオリティ。「Knightrider Of Doom」を知らずに聴いたら結構当たりの曲と言えます。
メロスピ曲以外では、おなじみの牧歌的な雰囲気の「Old Age Of Wonders」が和みます。
他はミドルテンポの楽曲が中盤から終盤までずっと続き、ファビオ・リオーネの歌唱を堪能できるのですが、私なんかは速い曲に飢えてしまいます。
ボーナストラックの「A New Saga Begins (Single Edit)」は、16分ある収録曲「The Mystic Prophecy Of The Demonknight」の一部を切り取ったものです。これがなかなかコンパクトにいいとこどりとなっていてかなり好きです。クワイアも勇壮に入っていますし。
ということでいくつか気に入る曲はあったのですが、やはり個人的には他アルバムより少し優先度の下がるアルバムでした。
特に好きな曲は、
「Triumph Or Agony」、「A New Saga Begins (Single Edit)」、「Defenders Of Gaia」。