点数…85
ドイツのベテランメタルバンド、ガンマレイの9thアルバムです。
あの名盤「Land of the Free」の続編というタイトルにも驚かされますし、ジャケットの絵もかなりメロパワとして期待できそうないい感じの絵です。
日本版ボーナストラックを含めて全部で13曲とそこそこ多め。60分を超えるボリュームとなっています。ミドルテンポの楽曲が複数あり、これらがなかなかに長く好みの分かれるところかと思います。
メンバーそれぞれが作曲で参加するという層の厚さがバンドの魅力の一つでもあり、いろいろな顔を見せてくれるアルバムです。「Land of the Free」に迫る力作と思いました。
アルバムは強風の駅の中で演奏しているPVがある「Into The Storm」で幕を開けます。かっこいいロックチューンですがクサメロは抑え気味。タイトル連呼系はノリはいいのですが多いとクサさが反比例していく印象がありますね。
ということで個人的に待ち望んでいたクサメロが入ってくるのは2曲目の「From The Ashes」から。一聴して引き込まれるメロディーと激しく速い演奏、盛り上がるコーラスなどこれまでのGamma Rayの楽曲で親しんできた要素が盛り込まれた強力な一曲です。
「To Mother Earth」はイントロの凄まじさに圧倒されます。開始直後にこれはメロパワの名曲に違いないと思わされました。スペーシーな広がりを見せるサウンドと優しさを含んだサビのメリハリが利いた内容です。終盤のサビはゾクゾクとする構成ですね。
他にも若干過去作を彷彿とさせる佳曲「When The World」、爆発力のあるサビが特徴の「Hear Me Calling」など紀伊どころが多くあります。
「Real World」は悪く言えば古くさい感じがありますが、昔の楽しいロックを思い起こさせられます。こういうのもいいですね。
ボートラを除く最後は「Insurrection」で11分超えの大曲です。落ち着いた雰囲気で始まり、テンポチェンジを経てドンドンと激しくなっていきます。随所に魅力的なメロディーが出てきますね。「Insurrection God election」と韻を踏んだ歌詞が楽しいです。
過去作と比べて著しくどうこうという違いがあるわけではなく、安心して聴けるブランドが確立されている1作です。
特に好きな曲は、
「From The Ashes」、「To Mother Earth」、「Real World」。
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