Secret Sphere「Blackened Heartbeat」


点数…89

イタリアのシンフォニックメタルバンド、シークレット・スフィアの10thアルバムです。9thの「Lifeblood」
から2年。ベテランバンドの割に結構早いペースでの次作リリースとなったように思います。

ロベルト・メッシーナ復帰後の前作も好内容でしたが本作もなかなかです。速めの曲が多い。
スピードが抑えてあるのはキーボードがきらやかな「Captive」とアコースティックの音色が優しい「Anna」です。他はだいたいがアップテンポですね。後者は癒しの1曲でこういうのがアルバム内にあると充実度が増す気がします。

さて私の目当ての速めの曲ですが、2曲目の「J.’s Serenade」はまさにこれまでSecret Sphereを聴いてきて今作も聴こうとなった方が求めているような楽曲ですね。厚めのコーラスも綺麗に被さっていて耽美な雰囲気です。

双璧をなすのがタイトル曲「Blackened Heartbeat」。イントロがやや地味なのですが曲全体に不思議と中毒性があります。Aメロ途中でキーが上がって、Bメロ途中で魅力的なメロディーが出てくるという構成がいいのですね。サビも流れるように入ってきて盛り上げていきます。ベテランらしく上品なシンフォニックメタル曲です。

そのほか、不穏なクワイアが雰囲気を盛り上げていく「Aura」、Bメロからしてコーラスが凝っている「One Day I Will」、序盤から飛ばしていくパワーのある「Psycho Kid」などがよかったです。

以前まではあまりPVが準備されていなかった印象のバンドですが、前作あたりからいろいろとYouTubeでも公開されていますね。「J.’s Serenade」、「Blackened Heartbeat」のPV、「Confession」、「Psycho Kid」はOfficial Lyric Videoがあります。知る機会が増えるという点でいいですね。予想通りダークな世界観を室内にまとめてきている内容です。逆に前作の「Lifeblood」のPVが屋外で明るくて驚いたぐらいでした。

メロディー的にも頭に残りやすい曲が多く、特に表題曲「Blackened Heartbeat」は拾いものでした。かなり気に入った曲です。。

特に好きな曲は、
「J.’s Serenade」、「One Day I Will」、「Psycho Kid」、「Blackened Heartbeat」