Secret Sphere「LIFEBLOOD」

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ライフブラッド [ シークレット・スフィア ]
価格:2750円(税込、送料無料) (2021/3/25時点)

点数…88

イタリアのシンフォニックメタルバンド、シークレット・スフィアの10thアルバムです。

バンドはしばらくミケーレ・ルッピがボーカルを務めていましたが、本作では元々のロベルト・ラモン・メッシーナが復帰しています。
私はミケーレ・ルッピはわりと好きなボーカリストではあるのですが、Secret Sphereに加入したときになぜか全く嬉しくなく、彼のボーカル時代のアルバムは未だにほとんど聴いていないという不思議な状況にありました。今回はラモン・メッシーナがボーカルに復帰したので久々に買いました。

日本盤はいつものAVALONからではなくワードレコーズというところから出ました。
私は今回はダウンロードで購入しましたのでライナーノーツなどの情報がないのですが、もはや近所にメタルを扱うCDショップが絶滅寸前になっているので致し方ありません。

本作は過去の彼らに近い楽曲が多く、期待通りの1枚と言ってよいと思います。表題曲の「Lifeblood」と「Against All the Odds」のPVがあるようで、特に「Lifeblood」は典型的メロスピ疾走曲で完璧です。彼らはやればできるというところを見せつけてくれました。

そして疾走曲がまだあります。「Alive」と「Solitary Fight」です。「Alive」は力強いスピード感のある曲です。サビの最後は終わらせ方が思いつかなかったのかと思えるような処理の仕方ですが。
「Solitary Fight」は速い割にほんわかとした明るい系のサビが爽やかでいいですね。最後に転調もあって、まだ明るくなるのかと驚かされました。

ボーナストラックを除けば最後を飾っている「The Lie We Love」は8分超えの曲です。ミドルテンポでシンフォニックメタルっぽさが強く、AngraのようでもありFairylandのようでもある不思議な曲です。これまでのSecret Sphereからはあまり出てきていなかった曲のような気がします。

ミケーレ・ルッピ加入前の彼らの雰囲気に近くて非常に受け入れやすい1枚でした。全体的にコーラスも厚いですし。どちらかというと疾走曲よりも「The End of an Ego」や「Against All the Odds」あたりの割とミドルテンポの曲の方が、かつての彼らを想起できる曲に仕上がっているように思います。

特に好きな曲は、
「Lifeblood」、「Alive」、「Against All the Odds」、「Solitary Fight」