Rhapsody Of Fire「From Chaos To Eternity」

点数…88

イタリアのシンフォニックパワーメタルバンド、ラプソディー・オブ・ファイアの9thアルバムです。

エメラルド・ソード・サーガに続いて綴られてきた、ダーク・シークレット・サーガも今作で完結となりました。

このアルバムの発売後にルカ・トゥリッリが脱退してしまいましたので、実質彼が関わった最後のアルバムということになります。
ルカの方はルカの方でRhapsodyをやっているので、2種類のRhapsodyが聴けていいじゃないかとプラスに考えることもできますね。

今作はサーガ完結ということで気合いが入ったのか、結構いい内容なのですよ。
メロディーがかなりわかりやすく、覚えやすくもあります。

エメラルド・ソード・サーガ全盛期のクサメロの連発というのには、わずかに曲のパワーが及んでいないようにも思えますが、序盤の「From Chaos To Eternity」「Tempesta Di Fuoco」からして良メロ曲。

アルバム中盤、デス声も入る「Aeons Of Raging Darkness」が異色です。「I Belong To The Stars」はどこかで聴いたことのあるようなないようなサビですが間違いなくクサメロ。

続く「Tornade」もよいですし、最終曲「Heroes Of Waterfall’s Kingdom」は19分越えの大作。熱いクワイアが盛り上げてくれます。ラスト5分付近のサビがまたいいんですね。

ボーナストラックはIron Maidenのカバー「Flash Of The Blade」。原曲もよかったですが、Rhapsody流にコーラスを豪華にシンフォニックに作り上げています。

終わってみると、メロスピ曲がかなり多めのアルバムだったことに気づかされますね。

どうもダーク・シークレット・サーガのアルバムは暗めな雰囲気があり、今作も明るくはないのですが、メロディーに悲愴感があって逆に叙情性が高まっています。

特に好きな曲は、
「From Chaos To Eternity」、「Tempesta Di Fuoco」、「I Belong To The Stars」、「Tornade」