Linked Horizon「自由への進撃」

点数…88

Sound HorizonのRevoによる、他の作品とリンクする趣旨のプロジェクトが今回のLinked Horizonです。
今作は彼らの2ndシングルにあたります。

収録曲は「紅蓮の弓矢」「自由の翼」「もしこの壁の中が一軒の家だとしたら」の3曲で、初回限定盤には「紅蓮の弓矢」のミュージックビデオのDVDが付いていました。

収録曲のうち、アニメ「進撃の巨人」オープニングテーマに起用された「紅蓮の弓矢」が、この曲で紅白歌合戦に出たこともあって、非常に有名です。
なお「自由の翼」も後のオープニングテーマに選ばれました。

「紅蓮の弓矢」はシンフォニックメタル路線の疾走曲で、まさに完全に私のツボにはまる楽曲でした。
冒頭のクワイアで期待を抱かせ、徐々に迫力を増す展開のAメロBメロを経て、サビまであっという間です。
サビのクサメロも実によく、ちょうど盛り上がる「獲物を屠る<<狩人(イェーガー)>>」の直後にクワイアの音階が上がるのが特に鳥肌ものですね。

カラオケで歌うのもなかなか気持ちいいのですが、DAMでたまに画面に歌詞が表示されないバージョンを選曲してしまって、慌てて入れ直したことがあります。まだあのバージョンあるんでしょうかね。

「自由の翼」は冒頭からすさまじい盛り上がりです。凱旋とかそういう光景が目に浮かぶようですね。
テンポも速く、前半はクサメロも登場していいぞいいぞと思っていましたが、割と複雑な構成の曲ですね。
ここでサビに行くかと思ったら行かなかったり、「紅蓮の弓矢」のメロディーが途中で復活したり、展開の意外性も聴きどころと言っていいでしょう。

「もしこの壁の中が一軒の家だとしたら」は穏やかに始まる曲。抑え目な演奏と、時折流れてくる効果音が牧歌的な懐かしさを誘います。というところで前半が終わり、後半はにわかにパワーを秘めた展開となります。歌詞と合わせて世界に入り込めますね。最後は「紅蓮の弓矢」のイントロに帰ってる締め方です。

Revo本人のボーカルはやや弱くもありますが、音程は問題なく、下手ではないので普通に聴けます。クワイアによって全体の声量は十分に付加されているので問題なしと思います。
今やRevoのボーカルに慣れきってしまいました。

現時点ではこのシングルはどの曲もアルバムに未収録(というかアルバム自体が今作以降、2016年時点で出ていない)です。
いずれベストアルバムがリリースされるのではないかと思います。サンホラでも出しましたしね。

シンフォニックメタルが好きな方の中に、アニメタイアップとかサンホラとかの面で敬遠している方がおられたら、結構もったいないと思いますので、一度聴いてみることを勧めます。

特に好きな曲は、
「紅蓮の弓矢」