Secret Sphere「A Time Nevercome」

点数…94

イタリアのシンフォニックメタルバンド、シークレット・スフィアの2ndアルバムです。

世間的には彼らの最高傑作と評価されているのがこのアルバムです。私も大好きな1枚。
ことクサメロとなると1stの「Mistress of the Shadowlight」の方が勝っているようにも思いますが、音の美しさとアルバム全体のまとまりにおいてはこのアルバムに軍配が上がります。

当時のボーカルのラモン・ロベルト・メッシーナが脱退し、Vision DivineやKilling Touchで活躍してきたミケーレ・ルッピがボーカルとして加わってから、本作のリメイク盤も発売されました。

ジャケットの、なんだかわからないけれど美しいというイメージそのままに、流れてくる音もそれにたがわぬ美しさで感動的です。
流麗なピアノで始まる「Legend」や、最後を飾る大曲「Dr. Faustus」の終盤に流れるピアノも場面を作り上げています。

キーボードの貢献が大きく、特に「The Brave」はぜひ一度聴いていただきたい楽曲。
イントロはファイナルファンタジーのクリスタルを思い起こさせるようなきらめきが表されており、他の追随を許さない美しさです。

メロスピ好きとしては疾走曲が気になる所ですが、もちろん速い曲も多めです。
彼らの代表曲の「Legend」は、最後のサビに差し掛かる直前の楽器の乱舞がやりすぎなほどに激しく、盛り上げに徹しています。

前述の「The Brave」もコーラスの分厚さとサビのクサさが融合した名曲。
独特のメロディーで展開する「Oblivion」、イントロから疾走する佳曲「Lost Land Of Lyonesse」。
「Hamelin」は落ち着いた印象の疾走曲でじっくりメロディーを聴かせます。

実は私が最も好きなのが「Under The Flag Of Mary Read」。これも速い曲なのですが、「Legend」と「The Brave」の2大名曲に挟まれてしまっており、あまり印象に残っていない人が多いかもしれませんね。
7分半ありますがそれほど長さを感じさせません。
静と動のメリハリが今作の中でも特にはっきりしており、サビでは勢いがついたクサメロが披露される一方、間奏は各演奏の他に輪唱のようなコーラスワークも聴かせてくれる至れり尽くせりの内容。豪華です。

インスト曲が多いのも特徴であり、キラキラとした小曲の「Ascension」やネオクラのような技巧が堪能できる「Paganini`s Nightmare」が各所に配置されていて退屈させません。
中でも艶やかでジャジーな1曲の「Emotions」が気に入りました。

ボーナストラックの「Lost Land Of Lyonesse」を最後ではなくあえて途中に収録し、大曲「Dr. Faustus」で終わる構成も隙がありません。
シンフォニックメタルの白眉ともいうべき1枚で、おススメです。

特に好きな曲は、
「Legend」、「Under The Flag Of Mary Read」、「The Brave」、「Lost Land Of Lyonesse」、「Hamelin」