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点数…88
スウェーデンのパワーメタルバンド、ディヴァインファイアの1stアルバムです。
メロスピ界隈ではスウェーデンのバンドも数多くありますが、音楽性はあまりひとくくりにはできない印象です。フィンランドのバンドはこう、ドイツのバンドはこう、というのがなんとなくありますが(あくまで私見です)、スウェーデンのバンドは千差万別ですね。
Divinefireは2008年に一度解散アルバムを出したかと思ったら2011年に復活作をリリース。しかしその後はまたよくわからないという状況になっています。メンバーのヤニ・ステファノヴィックやクリスチャン・リレグレンがいくつものバンドを掛け持ちしていますので、気が向いたらこのバンドもまた動き出したりするのでしょうか。クリスチャンは先頃ソロ作をリリースしていました。
この1stアルバムは、デスメタルバンドばりの激しい演奏のメロスピと言うことでも当時話題になりました。ですが思いのほかメロディーが親しみやすかった1枚です。
2曲目「The World’s On Fire」はシンフォニックデスな要素も入れつついきなりのハイトーンが炸裂したり、サビで追いかけてくるコーラスが入ったりと新鮮さの感じられる曲でした。「The Sign」「Out Of The Darkness」もハモリが多い好ましいメロスピです。
3曲目「Never Surrender」が名曲です。危機感を煽る演奏のあとに力強いコーラスで決意を歌い込みます。4分50秒からのエコーがかかりまくったコーラスが全面に出てくるところが実に格好よい。
「Live My Life For You」は激しさは他の曲ほどではないですがメロディアスでアルバムに落ち着きをもたらしています。続く「Free Like An Eagle」は再びメロスピ。こちらも聴きやすいですね。Talk Of The Townというバンドのカバー。
終盤の「The Spirit」は10分もの長さがあります。メロスピ曲ですが特に3分頃のドラムがひたすら高速でズドドドとやっていて驚かされます。
激しい演奏のメロスピということで、デスメタルとメロスピの架け橋的な作品としても完成度の高い内容と思います。
特に好きな曲は、
「The World’s On Fire」、「Never Surrender」、「Live My Life For You」、「Free Like An Eagle」。