「The Keepers Of Jericho – A Tribute To Helloween」

点数…84

ドイツのメロディックスピードメタルバンドとして実績と知名度を誇るハロウィンのトリビュートアルバムです。
参加バンドが結構豪華で、本作が出たのは2000年ですがその後のメロスピ界隈を背負って立つような顔ぶれがそろっています。
Rhapsody、Sonata Arctica、Dark Moor、Labyrinth、Secret Sphere、ベテランのHeaven’s Gateの名前があって驚きます。

マイナーどころになるとMorifade。ここでカバーした「Judas」は結構いいと思いました。Brainstormは硬派なスピードメタルを展開しています。

いつの間にか解散していたイタリアのCydonia、ボーカルが亡くなってしまったSquealerなど残念なバンドもあります。Squealerはバンドは今も頑張っているみたいですが。Metaliumも解散し、先日中心人物のラーズ・ラッツが事故で死去したというニュースには悲しみを禁じ得ません。
リリースから20年以上経つとやはり時代を感じます。同窓会的感覚が湧いてきてしまいました。

各楽曲にいきますと、Rhapsody「Guardians」で幕を開けますがかなりいいですね。クワイアとシンフォニックなアレンジで聴き応えが凄まじいです。最後のファビオの高音は滅多に聴けるものでは内ぐらい気合が入っています。
ファビオはこのとき在籍していたVision Divineとして「Eagle Fly Free」でも歌っていますが、こちらは原曲よりもキーを下げていますね。そこがちょっと残念でした。それでもキーの高さはある程度あるのですが、なんとなく苦労せずに余裕で出せている感じがしてお仕事感があります。

Sonata Arctica「I Want Out」はソナタ流のアレンジで冷たさを感じられる噛みつくようなコーラスはまさに彼らにしかできないですね。
Dark Moorは大作「Halloween」にクワイアを入れ込んだ仕上がり。
Luca Turilliの「I’m Alive」は自信のシングル盤「Demonheart」にも収録されたのでそちらで聴く機会があった人もいたでしょう。相当いい内容で私は今作の中で最も好きですね。

ちなみにこのトリビュートは次作が出ていますが、そちらは私は未聴です。参加バンドはやはりメロスピ勢ですが、知名度的には本作よりも結構落ちますね。通好みとも言えますが。

特に好きな曲は、
「Guardians」、「I Want Out」、「I’m Alive」