Angra「AQUA」

点数…82
ブラジルのパワーメタルバンド、アングラの7thアルバムです。

6thアルバムあたりから、もしかしてAngraにメロスピはもはやあまり期待できないのではないかという思いになっていたメロスピファンは私だけではないと思いますが、実際にこの7thを聴くとそれが確信に変わりますね。

メロスピ曲と言えそうなのは、聖歌のような1曲目からそのまま流れ込む2曲目の「Arising Thunder」。序盤の勢いはサビでも持続しています。Bメロまではなかなかいいメロディーと言えるのですが、サビがとっちらかっているような印象も受けました。自分で歌ってみてあまり気持ちよさそうではないんですね。間奏のザクザクした感じもいいので、サビだけが少し惜しかった曲です。

テンポは2曲目よりは落ちますが3曲目の「Awake From Darkness」の方がメロディーとしては好みですね。唐突にピアノとバイオリンで独占されて安らかになるのは戸惑いますが。
あと中盤以降の「Hollow」もそれほど早いわけでもないですが、こちらも全体通して悪くないメロディー。追っかけてくるコーラスがいいです。

このアルバムはメロスピを求めずに、穏やかな曲を求めて聴いてみるとアリかもしれません。その路線の4曲目の「Lease Of Life」や6曲目の「Spirit Of The Air」などは評判がいいです。
前者はベスト盤にも入ってますね。ピアノから入ってきて少し民族っぽさを漂わせてきます。エドゥも低音中心に雰囲気の醸成に努めていてかなり聴きやすい1曲に仕上がっています。楽曲「Holy Land」やALMAHの曲「Almah」などが好きな方ならば受け入れやすいかと思います。

他にも変わった展開目白押しの「Weakness Of A Man」なんかが意外なところでしたね。プログレメタルみたいで。
メロスピ要素は薄いですが、それにこだわらずに他のテクニカルな要素や穏やかな楽曲などに価値を見いだせそうなアルバムでした。

特に好きな曲は、
「Lease Of Life」、「Hollow」。