Sound Horizon「Roman」

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Roman (Re:Master Production) [ Sound Horizon ]
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点数…88

幻想的な音楽集団、サウンドホライズンのメジャー3作目のアルバムです。

サンホラについて書くときは毎回「メタルというわけではない」という注意書きめいた文を入れることにしましたが、ときおりシンフォニックメタルに通じる楽曲があるためにこのブログでも紹介しています。

本作は全11曲。収録曲数としては普通ですが、2曲目「焔」以外は全て6分超えの曲で割と長尺なアルバムとなっています。特にアルバム前半にアップテンポな楽曲が多くて好きですね。個人的にはSound Horizonのアルバムでは本作が最も好みです。

女性ボーカル4人、男性ボーカルがRevoさん含めて2人で、曲ごとにボーカルが移り変わりしています。男性ボーカルのもう1人がJimangさんで個性が凄いですね。
女性ボーカルはRIKKIさんが参加されています。FFXの「素敵だね」が有名ですが、個人的にはTHE BOOM「敬称略」という曲の歌詞で出てくる「中野律紀は衣擦れのように歌う」という箇所の方である印象が強いですね。余談でした。ナレーションも有名声優を多数起用した豪華な1枚になっています。

楽曲では序盤の3曲がとにかく強力に感じました。
「朝と夜の物語」は7分もありますが長さを感じさせないぐらい良質なメロディーの連続。主に長いのはイントロだったり間奏だったりします。デュエットですが最後には歌詞を各パートで違わせてくるという趣向も。

「焔」もまた良いです。若干クサさを感じるサビのメロディーがとにかく耳に残り、最初は主旋律のみが歌われていたところで途中からハモリに変わっていくのが聴いていて心地よいのです。
「見えざる腕」は少し緊迫感がある速めの楽曲。ナレーションやSEが楽曲の世界観を盛り上げます。
前半に速めの曲が多くてメタル好きの方も受け入れやすいのではないでしょうか。

後半は「美しきもの」「歓びと哀しみの葡萄酒」とまったり系の楽曲が増えていき(途中でどぎつくなったりはしますが)、最後の「11文字の伝言」で泣けるという構成です。これがまた良いバラードなんです。

サンホラ作品というといろいろな仕掛けが施されていることでも知られています。アナグラムが使われていたり、歌詞カードに隠された暗号を元に秘密のサイトで楽曲をダウンロードできたりしました。こういうのも楽しかったのを思い出します。

特に好きな曲は、
「朝と夜の物語」、「焔」、「見えざる腕」