ワンス [ ナイトウィッシュ ]
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点数…90
フィンランドのシンフォニックメタルバンド、ナイトウィッシュの5thです。
かつてのNightwishはターヤ・トゥルネンのオペラティックなボーカルが広く知られていましたが、今作がターヤ在籍時の最終作となります。
メンバー間での軋轢の末に、ターヤがバンドを解雇される形で脱退となりました。
ツアー最終日の模様が収録されたDVD「End Of An Era」も一見の価値ありの美しい映像です。
この日に解雇通告の書簡が渡されたということですが、各メンバーがどういう気持ちでライブで演奏していたのかを考えると複雑です。
アルバム序盤「Dark Chest Of Wonders」からテンポが速めで、豪華なクワイアとオーケストラによっていきなり最高潮の盛り上がりになります。
ちなみにDVD「End Of An Era」だと会場の大音響で迫力が5割増ぐらいで聴こえます。
マルコ・ヒエタラとのデュエットが有名で、PVも作られた「Wish I Had An Angel」が2曲目に配置されていて、早くもクライマックスかのような名曲の連発で驚きます。
以降も叙情性のある美しいメロディーに聴き惚れる「Nemo」や変わったメロディーが印象に残るアップテンポな「Planet Hell」、泣きのメロディーから救いがあるような神々しいメロディーへと移行する8分の大曲「Creek Mary’s Blood」など前半はかなり強力な楽曲が並びます。
アルバム後半におとなしめの曲が続くので、そこからは少し速さの面では物足りないのですが、クワイアとストリングスが美しく、ことシンフォニックさでは他のバンドの追随を許しませんね。
しかし日本盤ボーナストラックまでスローな曲で、4曲連続でスローな曲なのはちょっと展開として疑問です。最後の「Live To Tell The Tale」はちょっとスピードが戻りますが、メロディーとしては可もなく不可もなく。
特に好きな曲は、
「Dark Chest Of Wonders」、「Wish I Had An Angel」、「Planet Hell」。