点数…68
スイスのメロディックメタルバンド、ルナティカの4thアルバムです。
なかなかうまい女性ボーカルを擁するバンドとして知られているこのLunaticaですが、2009年以降はもう10年近く新作のリリースがないようです。
2ndの「Fables & Dreams」はテンポが良い好盤でしたが、今作はスピード感がダウンしているのが惜しいところです。2ndで感じられた研ぎ澄まされた透明感は消えうせています(3rdは未聴)
そもそもスピード曲がほぼないに等しいので、メロディックスピードメタルを求めて買うと何も得られないかもしれないという危惧すらあります。
タイトル曲の「New Shores」はまずまず。ノリもよくサビも比較的わかりやすい楽曲です。
続く「Two Dreamers」はさほど速くありませんが、途中からズドドドと演奏が激しくなってくる面白い曲です。ただ女性ボーカルのアンドレアの声に合っているかと思うと疑問ではありますが。
これ以降はミドルテンポの楽曲ばかりになってしまい、やや個人的には物足りなくなります。「The Incredibles」、「Heart of a Lion」あたりの曲の雰囲気は嫌いではないのですが。
アンドレアのボーカルをフィーチャーしたかのような「How Did It Come To This?」では存分にその歌声を聴く事ができますから、女性ボーカル好きの方にはいいかもしれません。
6曲目「Farewell My Love」は、プログレバンドのGPSなどで歌っているジョン・ペインがゲストで参加。知らずに聴いているといきなり男性ボーカルが入ってきて驚きます。
最後の「The Day The Falcon Dies」はそこそこ速さが戻ってはくるものの、メロディーにそれほど魅力がなく挽回するほどではありませんでした。
この4th以降新作が出ていませんが、次にどういう方向に行くのか全く予想がつきません。ただ、今作の路線継続ですと私は買わないかなと思ってはいます。
好きな曲は、
「New Shores」、「Two Dreamers」。