VETELGYUS [ GALNERYUS ] |
点数…87
日本のメタルバンド、ガルネリウスの9thアルバムです。
初回盤はライブ映像をたくさん収録したブルーレイ付きでした。
今作はなかなか聴きやすいアルバムだと思います。
ただ、このアルバムから徐々に、Galneryusをそんなに優先して買わなくてもいいかなあ…と思ってきたのも覚えています。
個々の曲はいいのですが、過去作と同じようなことをやっているなと感じたり、メタルをやりたいのか他の方向へ向かいたいのかよくわからなかったり。
前作「ANGEL OF SALVATION」でファンも増え、いよいよメタル好き以外の一般層も取り込もうと考えたんじゃないかと、個人的には思っています。
アルバム宣伝用に先行して公開されていたPVが「THERE’S NO ESCAPE」。
ミドルテンポでサビも覚えやすく、いい曲だとは思いますがメタル度合いがかなり薄く感じました。
まあ、これまでのアルバム曲でPVがあったのが「Destiny」「Future never Dies」「Angel Of Salvation」。これらは一聴してメタルだなあと思うわけです。
ですが今回あえてメタルっぽくない楽曲を真っ先に持ってきたのは、ファン拡大には必要だったのだと思いますが、個人的には普通のロックバンド化したなあと、あまり受け入れたくない路線だったわけです。しかもこういう曲はアルバムにこれだけですし。「SECRET LOVE」がちょっと近いかも。
愚痴っぽくなってきました。
楽曲ではアルバム序盤のお約束的疾走曲「ENDLESS STORY」はまずまず。聴いていて恥ずかしくなる歌詞はあまり好みではないです。
バラード曲「ATTITUDE TO LIFE」はアニメ「曇天に笑う」のタイアップがついてシングルカット。このアニメの他の曲でもSyuさんが作曲してたりして驚きました。
「月刊コミックアヴァルス」に連載されていて、どちらかというと女性向けの作品。Galneryusの曲が採用された理由はよくわかりませんが、新たな層にアピールとなったのではないでしょうか。
アニメタイアップのバラード曲というと「A Far-Off Distance」(「RAINBOW 二舎六房の七人」)を思い出しますが、曲もどちらかと言えば「A Far-Off Distance」の方が好みですね。
終盤の疾走曲「I WISH」、これは相当良かったです。この曲があるからこのアルバムを買った甲斐があったと思います。
疾走感と哀愁と良メロのすべてが備わっています。高音に頼らないメロディー運びで、小野さんがかなり余裕を持って歌いこなしています。
特に好きな曲は、
「ENDLESS STORY」、「THERE’S NO ESCAPE」、「I WISH」。