Twilightning「Delirium Veil」

点数…84

フィンランドのメタルバンド、トワイライトニングの1stアルバムです。

バンドは2009年で解散済み。
2nd、EP、3rdとどんどん正統派志向へ音楽性が変わっていって、結局解散したといういきさつを持つバンドですが、この1stに関してはメロスピ界隈でも評判となりました。

特に表題曲のメロディーがいいことや、速めの曲が多めのところが歓迎された要因でした。
キーボードが結構キラキラ系で目立っていたのと、フィンランド出身のバンドであることから、ポストSonata Arcticaのような存在と目されていた時期もあったのを覚えています。まあ2nd以降はそんな声もなくなっていくのですが…

解散後に各メンバーが他の著名なバンドに入ったという話も聞こえてきませんし、私が知らないだけかもしれませんが、メンバーもほぼ消えてしまったバンド状態なのが残念。

前半から「Jester Realm」「Return To Innocence」と速い曲が次々と出てきます。若いバンド名だけあって勢いが感じられました。

特に人気を集めたのが表題曲の「Delirium Veil」。
この曲は強力すぎました。かなり速い上にメロディーがとにかくよいのです。AメロBメロもキャッチーですし、とりわけサビの美メロは一聴しただけでも気に入りました。
裏で鳴っているキーボードのメロディーも美しく彩り豊かです。「And as we sail~♪テレレレレ~」というところや「beyond the deli~rium veil~♪テロロロロロロ」というのが気に入りましたよ。
2分半を過ぎたあたりの間奏もメロディックでたまりませんね。最後のサビの転調で劇的度合いもさらに増しており見事でした。

中音域中心のスピード曲「Seventh Dawn」もなかなかの内容。
割とコーラスが厚めなのがいいですし、サビが長いのも嬉しかったですね。
「Enslaved To The Mind」もサビがよく、ボーカルが高音もいけることを証明しています。

終盤もメロディーの動きが独特のメロスピ曲「The Escapist」ががっちりと構えていると思ったら、これは日本盤ボーナストラックでした。サビの入りも転調も唐突ですね。

全体的にメロスピ好きならば気に入りそうな内容です。表題曲の印象が強すぎたために、次作以降でもこのタイプの曲を求めてしまい、結果としてギャップが生じてしまった感もあります。

特に好きな曲は、
「Delirium Veil」、「Seventh Dawn」、「Enslaved To The Mind」