フェアリーランド/スコア・トゥ・ア・ニュー・ビギニング(CD)
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点数…95
フランスのシンフォニックメタルバンド、フェアリーランドの3rdアルバムです。
メンバーが全く安定しないバンドで、かつ活動しているのかそうでないのかわからないバンドでもあるという、ファンからするとやきもきする位置づけです。
この3rdが出たのが2009年ですが、これを書いている2017年時点で新譜が出ていません。
メンバーはいつの間にか入れ替わっているようですから活動はしているはずなのですけどね。新作が待たれます。
キーボードのフィリッペ・ジョルダナのソロプロジェクトの時期もあったようですが、現在のメンバーが正式加入なのかゲストなのかは私にはよくわかりません。KERIONのメンバーが参加しているようですね。
さて、Fairylandの1stから3rdまで、日本ではAVALONレーベルから出ています。
1st時点ではボーカルは元DARK MOORなどのエリサ・マーティン、2ndのボーカルはMAGIC KINGDOMなどでも活躍したマックス・レクラークでしたが、この3rdではPathosrayのボーカルも務めるマルコ・サンドロンがボーカルです。
1stはエリサの参加によるネームバリューもありましたが、内容がクサメロ多めの素晴らしいシンフォニックメタルということで日本でもかなり受け入れられました。
2ndは少し違う方向に行ったかなという印象でしたが、なぜか私はこの3rdにかなり期待をして購入し、実際に期待に応える充実した内容だったのでニンマリしたことを覚えています。
メロスピ曲は半分ほどですが、全体的に弦楽器系の活躍するシンフォニックメタル路線は一貫しています。クワイアは随所で力を発揮していて、これだよこれと膝を打つぐらいピタリとはまっているのがまた心地よいです。
2曲目「Across The Endless Sea Part II」は挨拶代わりの一曲。クワイアとボーカルのマルコ・サンドロンの掛け合いのようなサビが印象的です。マルコが結構うまいんですよ。
6曲目の「Godsent」もサビでクワイアが勢いよく先陣を切って、マルコが追いかけてくる展開。スピードが速くメロディーもいいですね。
3曲目の「Assault On The Shore」は私の2009年のベストチューンでした。イントロから勇壮なメロディーで幕を開け、歌メロもメリハリがあり、Bメロからすでに名曲の予感が凄いです。マルコ・サンドロンの歌声も襲い掛かってきそうです。そして美しいクワイアとともに気分の高まるサビが最高。何回聴いても飽きない一曲です。最高傑作だと思っています。
表題曲の「Score To A New Beginning」は9分の大作。テンポが途中で変わって迫力のあるクワイアと共に繰り出されるサビはクサメロ度も高く一聴の価値ありです。間奏もRPGの音楽のようでまたツボなんですよね。
バラード曲の「A Soldier’s Letter」や「End Credits」もクワイアが厚め。曲自体がキラキラとしており澄んだ中にも温かみがある独特の仕上がり。
ということでかなりの名盤。おススメです。
特に好きな曲は、
「Across The Endless Sea Part II」、「Assault On The Shore」、「Godsent」、「At The Gates Of Morken」、「Score To A New Beginning」。