Dark Moor「Autumnal」

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オータムナル [ ダーク・ムーア ]
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点数…85

スペインのシンフォニックメタルバンド、ダーク・ムーアの7thアルバムです。

エリサが脱退してボーカルがアルフレッド・ロメロになって、と毎回のレビューで書いてますが、前作の「Tarot」と今作でだいぶエリサの幻影からは離れてきた感があります。幻影を追っているのは未だにエリサ時代を恋しがる私ぐらいかもしれませんが。

本作はタイトルで示されているとおり、秋っぽい印象です。
ジャケットの絵もどこか寂しげな感じがして、これから冬に向かって行くような季節の移り変わりを感じさせます。

ジャンルはこれまでと同様のシンフォニックメタルで、テンポが速めの曲が多いのはやはりメロスピ好きには嬉しいところでしょう。
サビではアルフレッドのボーカルよりもクワイアの方が大きいところがしばしばあって、少し彼のモチベーションが心配にもなりましたが、クワイアによってパワフルさが担保されて、曲の力強さが増しているので私としてはオッケーです。
「Don’t Look Back」のようなクワイアありきで錆が構成されている曲もありますし。

「Phantom Queen」「When The Sun Is Gone」のような、強さの中に気品も感じられる楽曲作りがDark Moorの強みだと思っており、そうした曲はいずれも出来がよいです。
捨て曲らしい捨て曲もほぼないですね。

ミドルテンポの楽曲もメロディーがよく、特に「And End So Cold」は抒情性豊かな名曲。アルフレッドの声質もよく合っています。
さすがにベテランバンドだけあって、全くB級感がありません。メタルを聴いたことがない人にもすぐに受け入れられるんじゃないかとすら思えてきます。

おなじみのクラシック要素も健在で、白鳥の湖からきている「Swan Lake」はのっけから8分越えですが、知っているメロディーが出てきて親しみやすい楽曲に仕上がっています。

特に好きな曲は、
「Phantom Queen」、「And End So Cold」、「When The Sun Is Gone」