Highlord「When The Aurora Falls…」

点数…84

イタリアのメロディックスピードメタルバンド、ハイロードの2ndです。
おなじみSOUNDHOLICから日本盤が出ていました。

本作が出たのは2000年。メロスピが盛り上がっていた時期でもあり、B級メロスピも結構日本盤が出ていて(今もか)、日本のファンでも入手しやすかったようです。私がメタルを聴き始めたのはもう少し後のことですが。

いずれの曲でもキーボードが結構頑張っていて、時に荘厳、時に美麗な音を紡いでいく重要な役割を担っています。冒頭から期待感を煽るのが上手いんですよね。

かなりわかりやすいキラドコ失踪曲が中心のアルバムで、コーラスも割と入っています。
どこか哀愁を含んだメロディーはクサさも強烈。以降のアルバムと比べてもクサさが段違いです。

次作でボーカルが交替してしまうわけですが、今回のボーカルの人はまあまあ歌えています。強烈な個性はないものの結構ハイトーンの楽曲が多い中でもそれほど無理を感じさせていませんね。

インストに続いて2曲目の「…Don’t Kill Me Again」は前につんのめるように始まるサビが独特。
最初のサビの終わり箇所のメロディーは少し消化不良でしたが、最後のサビで一気にハイトーンで去っていくさまには美しさすら感じます。キーボードもドラマティックに盛り上げます。

そして7分越えの「Perprtual Fury」も名曲。Highlordでは最も好きな曲です。
サビの高揚感とクサさは一聴の価値ありで、最後のサビの「♪フー・ネヴァー・ダイヤイヤ~~」というB級ならではの音程の揺れなどは、特に中毒性に満ちています。

A級かB級かと問われればB級側に属すると思いますが、とにかく曲のメロディーがよいために全体的に印象の良いアルバムです。
以降のアルバムでは、クサメロが今作には及んでいないのがやや惜しまれるところですね。
特に好きな曲は、
「…Don’t Kill Me Again」、「We Are Gods」、「Perprtual Fury」