Rhapsody「Symphony Of Enchanted Lands」

点数…91

イタリアのシンフォニックパワーメタルバンド、ラプソディーの2ndアルバムです。

超有名曲が収録されているほか、名曲が多く、Rhapsody入門として「Power Of The Dragonflame」と同様に今でも評判の良いアルバムです。
発売当初はビクターから出ていましたが、2016年にはSHM-CD・紙ジャケ仕様でAVALONレーベルから再発されています。

ファビオ・リオーネも脱退して、今作を作った時のメンバーはもうアレックス・スタロポリしか残っていないんですね。

本作は「エメラルド・ソード・サーガ」の2作目。その後も続くシンフォニックメタルの潮流を盛り上げたアルバムとして歴史的にも重要な位置にいます。

1曲目の「Epicus Furor」で期待を高めて2曲目に来るのが、かの有名な「Emerald Sword」です。
フォーザーキーンで始まるサビはメロスピ好きならば聴いたことがある方が多いでしょう。

Rhapsodyの代名詞のごとくそびえ立つこの曲は、シンフォニックメタルというジャンル自体の知名度を高める上で非常に貢献しました(私は後追いですが)。

力強いAメロに続くBメロがすでにサビ並みの迫力のクワイアで度肝を抜かれました。そして感動のサビです。主旋律とクワイアは同じメロディーなのですが、ストリングス(かキーボード)がハモリの音色を奏でるのが聴いていて心地よいです。

全10曲中メロスピ曲は半分ほど。アルバム中盤はそれほど好みでもありませんが、疾走曲はかなり良曲が並びます。表題曲の「Symphony Of Enchanted Lands」は大曲なので起伏に富んでいますね。

「Wisdom Of The Kings」は「Emerald Sword」に負けていない曲。メロディーの美しさで言うとRhapsodyでも指折りの1曲と言えるでしょう。主旋律より高いハモリが美メロを際立たせています。

「Eternal Glory」は7分半もある曲ですが、そのうち1分半ほどは曲の終わりの静かなメロディーに費やされます。勇ましいイントロから始まって牧歌的な笛の音で終わるという構成の妙が楽しめるでしょう。サビはクワイアが強力でクセになります。

ひたすらメロディーが美しい「Riding The Winds Of Eternity」、サビをもっと聴きたかったのですが割と短めです。最後のサビの「I’ll fight you forever~」でちょっと語尾のメロディーを変えてきているのが最高にいいですね。

いい曲がとことんいいという、若干尖った内容のようにも思えましたが、メロスピ好きならばきっと複数曲気に入るのではないでしょうか。

特に好きな曲は、
「Emerald Sword」、「Wisdom Of The Kings」、「Eternal Glory」、「Riding The Winds Of Eternity」