Dreamtale「Beyond Reality」

点数…90

フィンランドのメタルバンド、ドリームテイルの1stアルバムです。

アルバムを出すたびにボーカルが代わるという、日本で言うとCRAZEが頻繁にボーカル交代していましたが、同じような状況に立たされていたバンドです。

この時のボーカルはギターも兼任のラミ・ケラネン。
腕前としてはなかなか聴きやすい声質ですし、音程も取れていました。

抜群にうまいというわけではありませんが、少なくともラミがボーカルを続けていても、今と変わらないぐらいの支持はあったのではないかと思います。

結局ラミが喉を傷めてボーカルは今作のみ。次作以降は専任ボーカルが出たり入ったりすることになります。4th以降はボーカルの座はエルッキ・セッパネンで安定しています。

本作はメロスピの手本的な疾走曲が数多く収録されており、メロスピ界、ひいてはクサメロ界に新風を吹き込みました。現在に至るまでメロスピ中心のスタイルを続けてくれているのは本当にありがたいことです。

1~2曲目の「The Dawn~Memories Of Time」の繋ぎ方は同郷のSONATA ARCTICAに影響を受けたような印象的なイントロです。やや野暮ったいつなぎ方にも思えますが…

収録曲の「Refuge From Reality」は哀愁含みのクサメロがたっぷりと聴ける疾走曲で、個人的には彼らのベスト曲です。

また、「Where The Rainbow Ends」では、現Nightwishのマルコ・ヒエタラがボーカルを執って、迫力ある歌唱を聴かせてくれますし、「Dreamland」では今度は女性ボーカルが登場、美メロが際立っています。

どのアルバムでもだいたいツボにはまるメロスピ曲が含まれているので、個人的にはかなり信頼のおけるバンドだと思っています。

特に好きな曲は、
「Refuge From Reality」、「Dreamland」、「Call Of The Wild」