Luca Turilli’s Rhapsody「Ascending To Infinity」

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点数…91

イタリアのシンフォニックメタルバンドとして名高いRhapsody Of Fireで長年ギタリストを勤めていたルカ・トゥリッリが、バンド脱退後に結成した、ルカ版Rhapsodyというべきバンドの1作目です。
ルカ以外のメンバーも、ベースのパトリース・ガース、ギターのドミニク・ラーキンなどRhapsody Of Fire関係の面子が入っています。

ボーカルはTrick or Treatなどの活躍もあるアレッサンドロ・コンティ。
ファビオと似ているわけではありませんが、こちらも聴きやすい声質で高音も安定しているなかなかうまいボーカルですね。

バンドは2作目も後ほど出したのですが、どうも無期限の活動休止状態に入ってしまったようで、復活するのかどうかもよくわからない状況です。

さてこのアルバムですが、非常に粒ぞろいの楽曲が並んだ良質のシンフォニックメタルです。
あまり展開が複雑なところがなく、ストレートにメロディックスピードメタルを届けてくれたということで好印象。

序盤から良曲が連発されます。期待を背負ったタイトル曲「Ascending To Infinity」はサビでクワイアが控えめになるという珍しい構成。
次の「Dante’s Inferno」のお手本のようなクサメロはクセになります。

長尺ながらも歌メロが充実している「Excalibur」が終わったかと思うと、絡みつくようなクサメロが満載の「Tormento E Passione」、サビが特にいい「Dark Fate Of Atlantis」などが続けざまに来て聴きどころ満載です。

終盤の「Clash Of The Titans」もパワー全開で迫ってくる強力な曲。笛の音がアクセントになっています。

日本盤のボーナストラックはカバー曲が2曲。
Helloweenの「March Of Time」と、Loudnessの「In The Mirror」です。
私は「In The Mirror」の方は原曲を知らなかったのですが、迫力あるシンフォニックメタルに仕上がっていてかなり気に入りました。
「March Of Time」の方は、荒々しさは原曲に譲りますが、なんかコーラスの入れ方がよくて神々しさすら覚えるぐらいです。

やはりシンフォニックメタル作りにおいてのルカの才能は素晴らしいと再確認できたアルバムでした。いつかバンドが復活することを望みます。

特に好きな曲は、
「Ascending To Infinity」、「Dante’s Inferno」、「Tormento E Passione」、「Clash Of The Titans」、「March Of Time」、「In The Mirror」