ネヴァーワールド [ パワー・クエスト ]
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点数…87
最近復活した、イギリスのメロディック・スピードメタルバンド、パワークエストの2ndアルバムです。
キーボーディストのスティーブ・ウィリアムスが中心人物であるからか、楽曲もキーボードがかなり目立つ構成になっています。私はキーボードがピロピロしているのが好きなのでいいと思います。
チャーチオルガンのような音色だったり、馴染みのピロピロ音だったりと耳を非常に楽しませてくれます。
ちなみに彼は以前はDragonheartというバンドのメンバー。ベースのスティーブ・スコットもDragonheartを抜けてPower Quest結成に加わっています。このDragonheartは今のDragonforceの前身でしたので、2つのメロスピバンドに分化したことになりますね。
ボーカルはArthemisでも歌っていたアレッシオ・ガラヴェロ。まだ素人くさい歌唱に思えて若干弱々しさを感じさせますが、並んだ楽曲がポップなので逆に合っているようにも思えてきます。
序盤から疾走曲が多く、語弊があるかもしれませんがアニメのオープニング曲のようなワクワク感があります。
「Sacred Land」とか顕著ですね。
最初の曲である「Neverworld (Power Quest Part Ⅱ)」がいきなり9分と長いのですが、サビのクサメロは本作随一ですので聴き逃せません。
他にも転調が嬉しい「For Evermore」や、どこか3rdに通じるサビ展開の「Into The Light」など、中盤や終盤にもメロスピ曲が配置されています。
ボーナストラックを除くと全9曲という内容で、それだけ聞くと少し少ないようにも思えますが、9分の曲が1曲、10分越えが1曲、そのほか6分越えが複数と長尺曲が多いので、トータルタイムとしては短い印象はありません。
ボーナストラックのうちの1曲は、本編にも収録のバラード「When I’m Gone」。この曲を、Edenbridgeの女性ボーカル、サビーネ・エデルスバッカーが歌ったバージョンとなっています。
柔らかみのある声質にファンも多い彼女であるだけに、一味違った楽曲となっていますね。
特に好きな曲は、
「Neverworld (Power Quest Part Ⅱ)」、「Temple Of Fire」、「Sacred Land」、「For Evermore」。