フリーマン [ ラビリンス ]
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点数…76
イタリアのメタルバンド、ラビリンスの5thアルバムです。
すでにメロスピという範疇ではなくなってきているような気がします。
とはいえ今作では2曲目3曲目あたりはかつての疾走曲のような感じがして、割と好ましく思いました。
後半もちょくちょく速い曲がありますが、どちらかというとミドルテンポ重視の、テクニカルの方向へ舵を切った印象です。
そのうちプログレ・メタルの括りになっていきそうに思います。
演奏は安定感がありますし、ボーカルのロベルト・ティランティも高音の曲を難なく歌いこなしています。
曲もそんなに悪くないとは思うのですが、言ってみると大半の楽曲が地味ということに尽きます。
アルバムのジャケットのように、モノクロな音が続いているような感覚を覚え、あまり高揚感が得られず。
相変わらず全編通してこもったような音なのもマイナス。
1曲目の「L.Y.A.F.H.」はAメロが売れ線狙いのメロディーっぽく思え、おー、これはいい始まり方だと思っていたのですが、Bメロがなく個人的にはいまいちなサビへ。
浮遊感のようなものが楽曲に備わってきましたので、この路線で攻めても面白いかもしれませんね。
好きな曲は、
「Deserter」、「Dive In Open Waters」。
「Dive In Open Waters」では、最後にCDがぶっ壊れたかのようなブツ切りの終わり方になります。演出だそうですが。