ウニア〜夢記 [ ソナタ・アークティカ ]
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点数…78
フィンランドのメロディックスピードメタルバンド、ソナタ・アークティカの5thアルバムです。
メロスピ好きの期待の星であったソナタですが、このアルバムではスピードを捨てた複雑な構成の曲が中心となり、メロスパーの離脱を招くこととなってしまいました。
それでも新作が出るたびに、もしかして疾走曲中心になっているのかもと期待してしまう人も結構いますね。気持ちはよくわかります。
前からの美しいコーラスはそのままですので、ミドルテンポであってもメロディーがよければ聴いていけるとは思うのですが、どうもメロディーのインパクトが薄れてしまった印象。
前半はそこそこのテンポの楽曲が並びます。
シングルの「Paid In Full」はわざわざシングルで切るほどの曲とも思えませんが、早い人はこのシングルを聴いた時点で、次のアルバムは何か違うぞと感じたらしいですね。
このあたりは疾走もなく、メロディーも覚えにくくて即効性がないのが少し厳しい。
後半はさらに顕著で、ピアノ中心のアカペラ曲が本編最後を飾ります。後半で速い曲は、「The Harvest」と、ボーナストラックでカバー曲の「Out In The Fields」のみ。カバー曲はともかく、もともとの持ち味だった美メロはどこへ行ったんでしょうか。
ただ「The Harvest」のイントロはカッコ良いと思いました。やはりこの路線の曲が多ければもうちょっとファン離れも少なく軟着陸できたようにも思えるのですけれどね。
一度好きになったバンドは新作を擁護し続けないといけないのだろうか、と疑問に感じ、私は「The Days Of Grays」までは買いましたが以降は聴いていません。
好きな曲は、
「In Black And White」、「The Vice」、「The Harvest」。