点数…57
フィンランドのメタルバンド、ウイングダムの1stアルバムです。
バンドは2007年に解散しており、実質的に作品はこの1枚のアルバムのみで終わってしまいました。
メンバーにSonata Aacticaのミッコ・ハルキンや、Rhapsodyのアレッサンドロ・ロッタがいることでも若干話題になりました。
特にキーボードのミッコ・ハルキンがいたのが大きかったですかね。アルバム全体で彼のキーボードが時に激しく時に優しく、目立ちまくっています。
そうなるとどうしてもソナタのようなメロディックスピードメタルを期待してしまいます。私もメロスピ初心者の頃にこのアルバムが並んでいるのを見つけて、「元ソナタの人がいるのか、ならばメロスピかな」と思って購入したのを覚えているぐらいです。
ここまで書いてくると何が言いたいのかおわかりかと思うのですが、全くメロスピではありません。
スピード感のある楽曲は皆無に等しく、全部ミドルテンポです。ジャンルもプログレ・メタルに属するようですね。個人的にはRing Of FireやTime Requiemあたりと一緒のカテゴリーに入れたくなります。
ボーカルは少し線が細いものの実力はありそうです。高音も無理なく出せています。
楽器隊もキーボードの主張が激しいぐらいで他はそつなく演奏されています。
肝心の楽曲ですが、頭に残らない曲が多くてちょっと参りましたね。かろうじて「Where Do We Go?」と「The Essence」のサビを覚えられたかなというぐらい。
初っ端の「Time」ではピロピロしているキーボードと、いきなりテンポが変わる構成が面白いです。綺麗目な曲なんですがいかんせんメロディーの魅力が乏しい。
メロスピを期待して買った場合はおそらく得られるものが少ないと思います。個々のメンバーのファンか、プログレメタルが好きな方向けの作品ですね。
ミッコ・ハルキンは同じようにEssence Of Sorrowというバンドにも参加していましたが、あちらもソナタの音楽性とはかなり異なっていました。元〇〇という所属だけでどういうジャンルかまでを決めつけるのは危険ですね。
好きな曲は、
「Where Do We Go?」、「The Essence」。