Shadows of Steel「Twilight」

点数…76

イタリアのメロディックスピードメタルバンド、シャドウズ・オブ・スティールのアルバムです。

どうも本国での扱いとしては2枚組EPで出ていたようなのですが、日本盤は12曲が1枚のCDに入っています。
前半6曲がオリジナルで、後半6曲が他バンドのカバー曲という変わった構成。

このShadows of Steelは解散したものと思っていましたが、しばしば復活していて2018年の今も活動中のようです。
メロスピ好きの方の場合、B級、C級のメロスピバンドというとそこにクサメロが潜んでいる予感を感じずにはいられないものと思います。

このバンドもB級ないしはC級のメロスピバンドという立場で当時から語られていたようですね。
私はこのアルバムが出た1997年はまだメタルを聴いていませんでしたので、過去の文献やレビューサイトをあたっての認識です。

ボーカルはワイルド・スティールという男性で、なんと仮面をかぶっているという面白いスタイルです。
歌唱力は、酷評する人もいるようですね。まあ確かに線が細めで少しのっぺりしているかなとも思います。ハイトーンは結構出せています。私は嫌いではありません。

アルバムの方は疾走曲が半分ぐらいですね。1曲目の「Hawk and Lion」はコーラスも厚いですし気合いの入ったスピード曲。5分50秒あたりで「アーッ」と声が入り、喉をやられてるんじゃないかと心配になりました。偶然なんでしょうけど後に出たNocturnal Rites「Vengeance」のイントロがこの曲にちょっと似ています。冒頭だけですが。

5曲目に収録の「Welcome to Heaven」は6分越えと少し長めですが、クサメロのサビが魅力的。サビを締めて入ってくるキーボードもカッコいいです。

このアルバムで最も好きなのは6曲目の「Wings of Glory」ですね。Aメロこそ特に印象に残らないのですが、Bメロは主旋律の後ろのコーラスが効果的で、盛り上げてきています。そしてサビがこれまたクサメロで嬉しくなります。特に最後の「I know she’s crying for me~♪」のメロディー運びがくせになり、何回でも聞き返したくなるほどでした。

カバー曲はAgent Steelの「Agents of Steel」が印象に残りました。サビで繰り返される「エージェントスティア(Agent Steel)」というところの語尾の歌い方がやや情けなくて。
Savage Graceというバンドのカバー曲である「Destination Unknown」はなかなかカッコいいです。普通のメロスピ曲。

好きな曲は、
「Hawk and Lion」、「Welcome to Heaven」、「Wings of Glory」